胎内市食生活改善推進協議会総会の記念講演

平成29年4月18日(火)胎内市ほっとHOT・中条にて食生活改善推進委員の皆さんと

胎内市健康づくり課の職員さん約60名の方々に「オーラルフレイルと健康寿命」という

テーマでお話をさせて頂きました。食生活改善推進委員(食推さん)の方々は、地域住民の皆さんに

食を通じての健康づくり活動を実践してくださるパワーあふれるリーダーさんたちです。普通の話では

満足して頂けないと思い、考えに考え抜き?!「オーラルフレイルと健康寿命」というテーマにしました。

内容は、「オーラルフレイル」=「お口の機能の虚弱化」の基本的な知識と

新潟県民の健康寿命について「郷土食、死亡原因、離婚率、自殺率」等の観点からの考察をお話しました。

口腔機能維持のためのお口のトレーニングとして「落語の寿限無」を全員で唱和後、3グループに分けて

輪唱!?して頂きました。「じゅげむじゅげむ・・・」と元気いっぱいでしたが、なんと、2グループが3グループに

追い越されてしまうというハプニングが起こり大爆笑。

オーラルフレイルは、「滑舌が悪くなる」ことから始まりますが、

まさに、「寿限無」を噛んでしまったわけです。

「噛む」ことは大切ですが、滑舌悪く噛まないようにしたいものです。

歯がめり込んじゃった?!

小学3年生の男の子が急患で来院されました。学校で転んで上の前歯が「めり込んだ」とのこと。

養護の先生が応急処置をして下さっていますがまだ血が滲んでいます。

確かに上の前歯が1本、歯肉の中にめり込んでしまい、半分くらいの長さになっています。

触るとグラグラで抜けかかっています。両隣の歯も少し動揺しています。

幸いなことに顎の骨は骨折はしていないようです。レントゲンで確認後、

めり込んだ歯を戻し、ワイヤーで固定後レーザー照射をしました。

 

大塚康生2016,3,23 外傷 左側1番脱臼大塚康生2016,3,24 外傷 上顎左側1番脱臼.下口唇.抜糸.正面.拡大

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向かって右上の前歯がめり込んでいます。   きれいな位置に整復して固定しました。

この先何十年も使う歯ですから、何とか元通りになってほしいものです。

実は、前歯の歯並びが悪く、お母様が気にされていましたが、ちょうど1本だけですが

抜けかかっていましたので、できる範囲の位置にきれいに整復したつもりですが限界があります。

さて、こちらは歯がめり込んでから12日後です。

口唇の腫れもおさまり、痛みもなくなりました。しかし、動揺はありますから

まだまだ油断はできません。

2016,4,4大塚康生

このような状態から、再度けがをしてしまい、抜けてしまったお子さんもいますので

転倒、手や物があたる、ボール遊び、マット運動、肉や硬い物を前歯でかじる等に注意して

頂きます。1か月後に固定を外す予定です。

 

男女共同三角

ワーク・ライフ・バランスセミナー&ロールモデル交流会 

ワークライフバランス画像

先日、新潟大学男女共同参画推進室主催の

「ワーク・ライフ・バランスセミナー&ロールモデル交流会」が開催され、お話をしてきました。

高橋 姿新潟大学学長、小久保 久美子副学長をはじめ、若手やベテランの先生方を前にし、緊張致しました。

女子が2割もいない学生時代を過ごしましたが、現在では半数以上が女子で、一大勢力です。しかし、女性の生き方も多種多様になり(ダイバシティと言うそうです)むしろ仕事と家庭の両立が難しい時代になっているようです。

男女共同参画を阻むものとして、「やっかみ、無関心、利己主義」を3つの頂点とした「男女共同三角」!の図を描きました。

この3頂点を削ると小さい球形ににしかなりませんので、

互いに認める

互いに感謝する

そして

縁を大事にする

の3つで埋めて大きな球形を作ることを提案しました。

昭和の時代は、「良妻賢母」が女子教育の目標の一つにあったようですが

平成の現代は 仕事や家庭や趣味など複数の才能を持ち、母性を大事にした

「両才兼母」を理想の女性像の一つにして頂きたいと思います。

産んでも産まなくても女性は「はぐくむ」ということは得意だと思います。

男性は 朝ドラの「新次郎はん」(玉木宏)を目指して頂ければと思います。(笑)

春が来た!?

  • image久しぶりの雪にドキドキしながら運転して、中条愛広苑様に往診に行きました。

ぼたん雪の舞う田んぼの間の道を選んで行くのですが、目の前も周りも真っ白。昼間なのにライトをつけないと進む道もわかりませんし、自分の存在も確認して貰えません。

15分程で到着。90代の女性の義歯修理と80代の女性の歯周病の治療を行ない帰路に着きました。

医院の駐車場に停めてある患者様の車の屋根にも5センチ位雪が積もっています。ふー、大変だったと、ふと、花壇に目をやると驚きました。

水仙がもう、蕾をつけています。しかも、雪に震えながら。暖冬で暖かい日が続いたので、もう、春になったと思ったのでしょう。そこに冬の使者到来で、どんなに驚いた事でしょう。

明後日からセンター試験が始まります。水仙にも学生さんたちにも、早く本当の春が来ますように。

 

 

歯の外傷(けが)

毎月、歯のけがで来院されるお子さんが複数います。

赤ちゃんから小学生が多く、症状や原因は様々です。

多くみられる症状を軽い方から示します。

☆歯がグラグラする

☆歯がかけた

☆歯が抜けた

原因

〇転んで顔をぶつけた(手が出なかった)

〇歯をぶつけた(鉄棒 人の頭 風呂の縁 等)

〇ボールがあたった(ドッジボール バスケットボール サッカー 野球等)

〇転落(階段 車 木等)などです。

治療法

問診、視診、レントゲン写真等で他に外傷がないか確認します。

なければ、動揺歯は隣りの歯と固定、かけた歯は修復します。

根け落ちた歯は、再植できることもあありますが、できない場合は

ブリッジや入れ歯(保険、自費両方できます)を入れます。

大きくなってからはインプラント(自費)という選択もあります。

予防法

産業医の先生とお話をしていてヒントを頂きました。

仕事を安全に行うための3つポイントから外傷予防のポイントを考えました。

作業環境管理

これから寒くなると、屋内で多数の子どもたちが活動する場面が多くなるでしょう。

また、家の中で縮こまりTVやゲーム等で体を動かす機会が少なくなるかもしれません。

人口密度、床の水、周囲の危険物等の環境整備、階段や玄関等の柵、浴室や浴槽の滑り止めマット、

等に配慮しましょう。

作業管理

手が出しやすく動きやすい服装 フードは引っかかりやすいので要注意

滑りにくい靴や靴下の着用

健康管理

心身共に健康であるように、気を付けましょう。

特に睡眠不足や過労(子どもさんも勉強、スポーツ、習い事などで多忙です。)に

注意しましょう。日頃から歯と口の健康を心がけ、清潔にし、

バランスの良い食事を摂り、顎の中で形成されている永久歯を丈夫に育てましょう。

フッ素塗布等のフッ化物利用は虫歯予防にもなりますが、歯の質を丈夫にします。

以上です。

 

 

 

NPO在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワーク第19回全国の集いin新潟2013

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平成25年9月22日、23日、朱鷺メッセ(新潟市中央区)にて表記大会に

参加してきました。

在宅介護の現場は、様々な職種が連携し、知恵や技術を提供し、

要介護の方やご家族を支えています。

歯科医師、歯科衛生士が口腔ケアを熱心に続けることにより、

交通事故で脳挫傷になり首から下が不自由になられた方が、

起きて椅子に座り、自分でご飯を食べ、歯磨きまでできるように

なられたという発表には、感動しました。

あきらめたら全ては無に帰します。

ご家族と歯科医師、歯科衛生士、看護士、介護士等日常の介護に

関わる全ての方の協力により患者様の笑顔が戻るのですね。

在宅介護は、生活全般に及びます。

勉強不足を痛感し、もっと学び実践していかなくては

思わせて頂いた貴重な大会でした。

全国から集まられた方々、そして運営関係の方々、

大変お疲れさまでした。感謝申し上げます。

新卒養護教諭研修会でお話しました。

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平成28年8月23日(金)、新潟県教育センターで、新卒養護教諭研修会で

「学校歯科保健について」

お話させて頂きました。

今年で3年目ですが、いつも楽しくお話させて頂いております。

学校保健、新潟県歯科保健条例、口腔保健法、新潟県健口文化フォーラム等を

説明させて頂いた後、あらかじめ寄せて頂いた質問(20問)にお答えするという形で

90分がアッと言う間に過ぎてしまいました。

新採用は、毎年減っているとのことでしたが、

優秀な先生方が集まっているようです。現場でどんどん経験を積み、

新潟県の学校歯科保健をリードして行ってほしいです。

12歳児の永久歯のむし歯数は全国一少ない、しかも13年連続という快挙は

フッ化物の利用が大きな要因ですが、養護教諭の活躍なしではできなかったでしょう。

子供たちが自分の健康を自分で守れる・また、8020達成者に

なれるように今後も、連携し協力して参りたいと思います。

訪問診療①

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開業28年になりますと、長年通院して頂いた患者様が、

さまざまな理由で通院困難になられることが多くなりました。

ご自宅や介護施設に伺いますが、時には道に迷ったり、吹雪の中を遭難?しかかったりと

なかなか大変です。

「介護保健」や「在宅診療」などという言葉もなかった15年ほど前から

脳梗塞後遺症で寝たきりになられた患者様の

ご家族の要請に応じて毎月1回、お口の中のおそうじと入れ歯の調整に

院長とベテラン歯科衛生士が往診していました。

14年間ほど(80歳~94歳)訪問診療を続けましたが、

ずーと、自分の口でお好きな物を食べておられました。

今後も在宅で寝たきりの方が増えるでしょうが、

「最後まで自分の口でおいしく食べる」

という生活の質を守るお手伝いをさせて頂ければと思います。

たけしの家庭の医学「歯がしみる」H24.12.11(火)の巻

有松歯科医院ブログ » Blog Archive » たけしの家庭の医学「歯がしみる」 H24,12、11(火)の巻

「たけしの家庭の医学」は、良く見る番組の一つです。

今夜のテーマの一つは、「歯がしみる」でした。

「歯がしみる」と訴える患者様が、毎日来られます。原因は、虫歯、歯周病、咬耗(かんで歯がすり減る)

、摩耗(歯ブラシなどにより歯が削られる)の他に

放送していたような「酸」があります。

柑橘類、健康酢のような酸っぱい物だけでなく、カレーなどの食事も要注意です。

食べたらお口の中は酸性になり、この時に歯が溶け出しますが、唾液の緩衝能(中性に戻す働き)

のお陰でまた、再石灰化が始まります。

今までは、「食べたらすぐに歯みがき」と指導していたのですが、最近は

「食べて15分~30分後に優しく磨いてね」という風に変わりました。

しかし、時間がない方やそのまま忘れてしまいそうな方は、今までどおりに食後すぐに優しくが良いでしょう。

また、加齢による唾液の減少や、緩衝能の働きが悪くなることにより

エナメル質が薄くなり弱くなることがわかりました。

もし、唾液量や緩衝能を調べたい方がおいででしたら、

15分ほどで検査ができますので、受付までご連絡下さい。

先日も、唾液の量が少なくなったと言われて来院された男性がおられましたが、

唾液量は問題なく、唾液を出すための運動や唾液腺マッサージを御話させて頂き、

その後安心されて帰られました。環境の変化により、ストレスが強くなり

口が渇くような感じがしたようです。

「歯がしみる」という事から唾液の話にまで広がりましたが、お口の中の問題は

深いですね。